マニフェスト工房〜生活から生み出すマニフェスト〜
子育てや医療、細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会での取り組みなどを中心に、思ったこと、考えたことを綴ったブログです。政治家の方、興味をひいたトピックスがあれば、マニフェストに取り入れてください!!
選挙を迎えるにあたって、権丈善一先生の文章のススメ
自民党の幹事長が選挙事務所を借りたということで、またぞろ総選挙間近か!?との報道が飛び交っています。
どのタイミングで解散、総選挙となるのか、諸説飛び交っていて良くわかりません。
程なく行われるのか、年内にはあるのか、年を越すのか…。
まあ、いずれにせよわれわれ有権者にできることは、総選挙を迎えるにあたってどの政党に政権を託すべきなのか、各政党の主張を精査・吟味し、自ら有する選挙権を有効に活用できる準備を進めておくことでしょうか。

そこで、私がオススメしたいのが、慶応大学商学部の権丈善一先生の書かれた文章です。
権丈先生のホームページからは、「勿凝学問」を閲覧することができますし、このブログの右側で紹介している書籍もあります。

これらの文章は、我が国の政権が取り組むべき大きな課題の一つ、年金や医療、介護といった社会保障について、そして選挙と政権と民主主義のあり方について、明確に論じられているものです。
そして、権丈先生のキャラでしょうか、とてもユニークな文章で、平易な表現で書かれているのも有難いところです。
楽しむための読み物、暇つぶしの種、としても優れたコンテンツだと思います。
皆様、ぜひともご一読してみてください。

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小泉元首相の議員引退に際して
小泉純一郎元首相が、議員引退を表明されました。

長きに渡り首相職を務められ、様々な意味で政治に大衆の注目を集めた方です。
とりあえずは、お疲れ様でした、という気持ちです。

ただ、後継にご自身の次男を指名されたそうで、そのことが引き際を大いに落胆させてくれました。
よりによって「自民党をぶっ壊す」と宣言されていた方が、政治の世襲を宣言してしまうのですから。
政治の世襲は民主主義の発展に大きな障害になりますし、ましてや元総理自身が推し進めた、競争が健全な社会を生む新自由主義の考えからもほめられた行為ではないのではと思うのです。

二世議員がいることは良いと思いますよ。
様々なプロセスを経て選ばれたのが、たまたま二世や三世だったと言うこともあります。
でも、世襲は駄目でしょう。
親がその職にあったから、他のものよりも優先して権利を得てしまう、まるで某県の教員採用そのものじゃないですか。
親の職や地位、収入に影響されることなく、学び努力することによってあらゆる可能性が開けるからこそ、教育の健全性は保たれるのだと思います。
利権に拘ることなく、国のあり方や将来を見据えた議論・投票行動といった民主主義の理想的な姿への進化は、この健全性が前提です。

「自民党をぶっ壊す!」のフレーズに多くの国民が熱狂した2005年9月11日の衆議院選挙。
ぶっ壊す!には、この政治の世襲や、利益誘導等も対象になっていると、多くの国民は思っていたのではないでしょうか。

自らの引き際に相反する行動をとってしまった小泉元首相。
「自民党は小泉以前に戻っている」との指摘が多々見られますが、実は小泉元首相自身が、古き悪しき体質を抱えたままだったということなのかもしれません。

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自民党総裁選が終わって、次は衆議院選挙、ですね
自民党総裁選挙は、大方の予想通り、麻生太郎氏が圧倒的勝利を収められました。
これで、「麻生VS小沢」という自民党と民主党の両党首の顔ぶれが定まったことになります。
自民党の総裁選について言えば、第二位が与謝野氏だったことを、嬉しく感じました。
与謝野氏といえば、消費税増税を明確に打ち出された方です。
選挙のことだけを考えれば、消費税増税は「明言しないほうが得策」という類の政策です。
そのタブーに敢えて挑戦した与謝野氏が小池氏や石原氏といったテレビ受けする面々よりも上位となった点に、わずかな希望を感じた次第です。

さて、次は衆議院選挙です。
与党が過半数を死守するのか、民主党の政権奪取はなるのか、その行く末が注目されます。
一つの選挙区で一人の候補者しか当選しない小選挙区制度下では、政党対決となります。
政治家個人の魅力よりも、政党の政策を判断基準として重視しなければなりません。
どの政党の政策を支持するのか、われわれ有権者は吟味して投票権を行使しなければならないのです。
新自由主義に反対と述べた学生が「小池氏が自民党総裁になって初の女性首相による改革に期待する」なんていうコメントを発しているのを見ると、どうも不安になったりするのですが…。

衆議院選挙戦を通じて、各党の政策論議を活発に繰り広げてほしいものです。
その結果、当選した議員たちは掲げた政策、マニフェストに拘束されます(法的にではなく道義的にですが)。
例えば小さな政府を志向する小池氏であっても、麻生氏の将来的な消費税増税容認路線を支えなければなりませんし、消費税増税を止む無しとする民主党議員であっても、「行財政改革で財源は捻出できる」とした小沢氏の路線を支えなければならないのです。
故に、個人を選ぶというよりは、政党を選ぶ選挙となるのです。
そのために必要なのが、政党間の政策論争です。

今回、与党が過半数を死守すれば相変わらずのねじれ国会、野党が過半数を獲得すれば政権交代と言われています。
が、前者の場合はもちろん、後者の場合も選挙結果どおりに収まらないんじゃないかな、と予想しています。
小選挙区制+二大政党=マニフェスト選挙とならざるを得ません。
そして、各党が政策についてより詳細により具体的に語ることを余儀なくされればされるほど、現在の「様々な政策を掲げる議員の集まり」たる二大政党は、それこそ呉越同舟的な現状を見直さざるを得なくなるのかもしれません。

2005年9月11日の衆議院選挙では、小泉元総理の巧みな立ち振る舞いで、争った政策は郵政民営化唯一つというおよそマニフェスト選挙とは程遠い選挙になってしまいました。
今回は、同じ轍を踏まないためにも、大いに政策を語ってもらいたいと期待します。

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公(官)がやるべきことを縮小するということ
麻生氏が消費税の10%程度への引き上げは避けられないとの見解を示しました。
「中負担・中福祉」を日本の将来像としたそうです。
小池氏は上げ潮路線、そして小泉改革路線が自民党の大勢だと語ったそうですが、5人の総裁選候補者に限っていえば、「小負担・小さな政府」を目指した小泉改革路線は少数派といえます。
私もそのほうが有難いです、はい。

消費税増税と口にするたびに、「庶民の生活を知らない政治家の戯言」の様な批判が飛び交いますが、うーん、どうなんでしょう。
少なくても、我が国において小さな政府は多くの国民は求めていないように見えますし、その為には現在の小負担(アメリカ並みに国民負担率が低い!)からの脱却は必須です。
先の5人の候補者の方々は、みなそのことはご存知の上での発言です。

低負担では小さな政府を目指すしかありません。
負担を増やさなければ政府の規模も大きくできません。
小さな政府では可能な限り市場に委ねられます。
市場に委ねられると、どうしても格差は生じます。
利益の上がらない分野も衰退していきます。

崩壊の危機に直面している我が国の医療はどうでしょう。
医療費抑制を主眼とした包括診療報酬(医療行為の内容に関わらず医療機関に支払われる報酬は一定というもの)が拡大され続けていて、コストのかかる重症患者は敬遠されていく可能性があります。
医薬品の承認・審査に官の人員を殆ど割いていません。
企業の自主性に任せています。
採算の取れないオーファンドラッグは、悲劇的なほどに日本には導入されません。
ワクチンも15年遅れの現状で、子どもを守るためには高価な料金を支払って個人輸入に頼るしかありません。
世界で標準的に使用されている抗癌剤であっても、先進医療として薬剤部分は自費扱いとなるため、費用を負担できなければ世界標準の抗癌剤を使うことができません。
医師の処置が必要であっても医療区分1という判断を下された患者は、長期療養ができる療養型病床には不採算のため居ることができず、一般病床に移れば入院期間が180日を超えてしまうと「選定療養」として自己負担額が大幅に増えるため退院を余儀なくされますが、施設入所も居宅介護も自己負担が払えなければサービスは利用できません。
医師が足りないため、地方に住むためには「夜中に事故に遭わない、病気を発症しない」ことが求められます。
公(官)がやるべきことを市場原理に委ね縮小するという「小さな政府」を目指すということは、そういうことです。
「小さな政府」の代表、アメリカの医療がどのような状況にあるのかは、映画「sicko」「JonQ」が参考になります。
ご覧になっていない方は是非ご覧になってください。

どのような政府を求めるのか、そしてその為にはどのような負担が必要なのか、もっともっと国民的論議となってほしいものです。
少なくても、負担以上の政府を求めて、これ以上の赤字国債発行を続けて私たちの子どもたちに負の遺産を残すような結果だけは避けたいです。

マイケル・ムーア監督の「シッコ」


デンゼル・ワシントン主演の「ジョンQ」

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自民党総裁選に期待すること
福田首相の辞任に伴い、自民党の後継総裁選が行われます。マスコミ報道によると、どうやら候補者は5名となるようです。
顔ぶれは、麻生太郎幹事長(麻生派)、小池百合子元防衛大臣(町村派)、与謝野馨経済財政担当大臣(無派閥)、石破茂前防衛大臣(津島派)、石原伸晃元政調会長(山崎派)です。
与謝野馨議員以外はマスコミ露出も多い方々で、お茶の間でも認知度の高いこれらの面々の総裁選ですから、「劇場型」との批判がありますがどうしても盛り上がってしまいます。
まあ、自民党総裁=内閣総理大臣ということになりますので、国民から関心が寄せられてしかるべきだと思うんですが。

派閥依存型の総裁選びを続けてきた自民党ですが、昨今の政治状況が「誰がやっても次期衆議院選挙では自民党は負ける」ですから、派閥間の調整による対応は今回は影を潜めています。
次期衆議院選挙に立候補を予定している方々は現職も留年組みも必死です。
代議士も選挙で落ちればただの人、です。
その「ただの人」の可能性が高まる中、派閥間の調整なんかに任せてられない、ということなのでしょう。
いくら派閥の領袖が「我が派はこの候補者に」と指示しようとしても、次の保証がない若手などがおとなしく従うとは思えません。
仮に派閥として一本化しようとして造反者が多々出るようなら、領袖の影響力に疑問符がつくことになりかねませんし、派閥の力の低下は避けられません。
故に、今回のような切羽詰った状況の中での総裁選は、派閥闘争とはならないのでしょう。

派閥型の総裁選ではない今回、私が期待したいのは政策論を戦わせることです。
それもミクロな観点だけではなく、マクロな観点の論議、すなわち「この国のありかた」を論じてほしいのです。
なんだか大げさですが、今の日本って構造的な不況や貧困・格差問題、少子高齢化、医療崩壊などが噴出し、国のあり方が問われているんじゃないかなと思うのです。
これは小泉改革がきっかけだったと思うんですが(きっかけであって、原因ではない)、戦後の我が国が国民として「このような国にしていきたい」という明確な方向性を共有できないまま敗戦からの復興、行動経済成長、バブル景気という「ビジョンがなくても、なんとかなってしまった」時代であったが故に潜伏していた、「国のあり方を論じないままの民主主義」という矛盾が露呈しているんじゃないかなと。
だから、今、我が国の当面の内閣総理大臣を定めることと同義の自民党総裁選では、政策論議を展開してもらい、その後に予想されるであろう衆議院選挙を国民が「国の進む方向性」を選ぶ選挙にできるようにしてもらいたいんです。

「国のあり方」なんていうと大きな話になるのですが、今回は「財政負担と政府の大きさ」という切り口で論じることが出来るのではと思います。
世間で言う「上げ潮派」vs「財政構造改革派」というやつです。今回は概ね3パターンに分けられるのではないかなと思っています。
小泉改革路線、つまり政府の規模を小さくして可能な限り市場原理に委ねていくという「低負担・小さな政府」路線の小池氏、石原氏。
医療や教育といった社会保障は負担増を課してでも政府が行うべきという「負担増・大きな政府」路線の与謝野氏。
小泉改革路線の不都合点を修正しつつも(政府の規模は少し大きくする)、現段階での負担増は景気回復の観点から否定する「当面は危機回避のバランス重視」路線の麻生氏と石破氏。
「米国型新自由主義国家」vs「欧州型福祉国家」vs「両睨みの調整型」と言うことも出来るかもしれません。
「低負担・小さな政府」vs「高負担・大きな政府」vs「両睨みの調整型」とも言えそうです。
政府の大きさは社会保障の大きさ(これは比例関係にあります)と置き換えると、「低負担・低福祉」vs「高負担・高福祉」vs「両睨みの調整型」とも言えます。
これらの国会像のいずれを自民党として選択していくのか、そんな議論が展開されたらと願ってやみません。

民主党はこの議論を経ずに、小沢代表が再任しました。
まあ、諸般の事情があるのでしょうしそのこと自体の是非は私には判断できません。
ただ、自民党の総裁が決まれば、民主党としても上記のいずれかの路線を明確に掲げざるを得ないでしょう。
現在の民主党の主張を敢えて上記の分類で示すと「両睨みの調整型」です。ただし、かなり突っ込んだ施策−全額税財源による最低保証年金や子ども手当て、農家への戸別保証等−を打ち出している一方で財政的裏付けを敢えて示していませんから、「低負担かもしれないし高負担かもしれない・小さな政府かもしれないし大きな政府かもしれない」といったほうが良いかもしれません。このままの状態で次期衆議院選挙に突入することはやはり避けたいものです。

次期衆議院選挙は、格差拡大や医療崩壊などの現象として噴出した「国のあり方を論じないままの民主主義」という矛盾を解消するチャンスだと考えています。
そのためには自民党、民主党がそれぞれの政党として目指す「国のあり方」を明確に掲げる必要があります。
有権者はその「国のあり方」を選ぶのです。
自民党の総裁選は、自民党が「国のあり方」を示す最初のステップです。

現在の自民党も民主党も、所属する議員の目指す「国のあり方」は一致しているわけではありません。
今回の自民党総裁選では、先のように少なくても三つの立場があります。
民主党も同様ではないでしょうか。
よく「民主党は寄せ集め」等と揶揄されますが、それは自民党も同じといえます。
ただ、自民党の場合は良しにつけ悪しきにつけ「派閥」が政策的な集団を形成してきており、派閥のパワーバランスが自民党の方向性であったということが出来るかもしれません。
中選挙区制ならばそれでも良かったんですよね。
同じ自民党の中からでも異なる派閥の候補者が同一の選挙区で立候補したりしていましたし、それを直接有権者が選択できたわけです(そういう意味では自民党内で政権交代が起こっていたわけですね)。
しかし、小選挙区制の下では有権者は政党選択を余儀なくされるわけで、本当は異なる方向性を志向するもの同士が政党を組織していたら選択しづらいんじゃないかなと思うわけです。
そういう点から、同じ「国のあり方」を目指すもの同士が集うべきで、全ての政党を巻き込んだ政界再編があった方がいいな、とも思っています。

ちょっと話が横道にそれてしまいましたが、個人的に私が支持しているのは「欧州型福祉国家」であり「高負担・高福祉」です。
まあ、権丈先生は膨大な国債残高を抱える我が国では「高負担・中福祉」かもしれないとおっしゃっていますが、それでも良いです。
なぜ私がこの路線を支持するのか、はリンクにもある権丈先生の勿凝学問をご覧になっていただければご理解いただけると思います。
そういう視点からいけば、自民党総裁選は与謝野氏に勝ってもらえたらなと思うのですが、どうでしょう。
客観的には、ちょっと難しいかなと。
まあ、それでもこの機会に政策論議を「劇場」で披露してもらえたら、本当の意味での民主主義国家に近づく大きな一歩となるんじゃないでしょうか。
そんなことを期待しています。

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