マニフェスト工房〜生活から生み出すマニフェスト〜
子育てや医療、細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会での取り組みなどを中心に、思ったこと、考えたことを綴ったブログです。政治家の方、興味をひいたトピックスがあれば、マニフェストに取り入れてください!!
特定健診・特定保健指導の契約形態から邪推してみた
2008年度より開始された特定健診・特定保健指導。
いわゆる「メタボ健診」というやつです。
腹囲測定の是非や医療費削減効果への疑問、そもそも社会環境を変えなければ個人の生活行動変容だけを求めても生活習慣病対策としては片手落ちではないか、などなど様々な批判がメディアでも取り上げられましたので、ご存知の方も多いと思います。

そんな特定健診・特定保健指導ですが、オフィシャルに言われる「生活習慣病の予防」「医療費削減」といった役割以外に、もう一つある事柄のテストを兼ねているのじゃないかと、私は邪推しています。

それは、医療保険の保険者と医療機関の直接契約、です。
我が国の医療保険者は約4,800にのぼります。
医療機関数は約107,000件、歯科が約67,000件。
現在、これらの保険者と医療機関との間の保険診療の契約は、法律上は各々直接に契約することが認められていますが、実態としては支払基金・国保連合会を介した一括契約という状況にあります。
故に、保険証があれば全国どの医療機関にかかることも自由ですし、医療機関においてはどの保険者の被保険者であっても保険診療を提供することが出来ます。
我が国のフリーアクセスはこのような契約も一役買っているのです。

ところがこの契約形態に不満を持つ方もいて、直接契約を求める声もあります。
実際には先に述べたように保険者と医療機関の直接契約は、ごく一部の例外を除いて実現していません。
やはり膨大な数の保険者と医療機関がたすきがけに直接契約を結び、審査・支払を行うということには様々なハードルがあり実現しがたいのでしょう。
そして「フリーアクセス」を損なってしまうことに対しての警戒心が非常に強いというのも大きな理由だと思われます。

特定健診・特定保健指導は、一義的に提供すべきは保険者自身であり、しかし実際には提供できないので健診事業者・医療機関等に委託するという形式です。
これは医療も同じなんです。
医療では実現できていない保険者と医療機関の直接契約。
特定健診・特定保健指導は格好のパイロットスタディといえます。
個別契約や集合契約、電子的なデータの共有、成果によって次年度以降の契約を見直すなど、どれもこれも医療保険で直接契約を望む方々がやりたいことばかり。
まるでアメリカのHMO等のようです。
そして懸念されるフリーアクセスへの影響も、ダイレクトな健康被害の生じない「健診」「保健指導」分野で検証できるわけです。

そう考えると、冒頭に述べたように懐疑的な声が多く上がっている中、直接契約をすすめたい勢力の方々から際立った反対の声が聞かれません。
保険者として支出が確実に増えていくことが予想されているのにです。
だから、どうしても勘ぐってしまいたくなるんですね。

ちなみに私は、仮に特定健診・保健指導でうまく運用できたとしても、医療保険ではうまくいきっこないと考えています(のみならず、導入すべきではないと考えます)。
さあ、結果はどう出るのでしょうか?

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